2020.03.09

地震対策は耐震だけじゃない!液状化対策のすすめ

震災の時に起きる「液状化」

2011年に発生した「東日本大震災」。2016年に発生した「熊本地震」。日本は地震大国とも呼ばれ、これまでにも大きな地震を経験してきました。そして今後も大きな地震が発生するという予想が立てられています。

地震で怖いのは建物が倒壊することです。そのため最近では耐震を重視した家づくりが推奨されています。また東日本大震災の時に起きた津波も、多くの人の命を奪った脅威です。

しかし震災時にはもう一つの脅威が存在します。それが「液状化」です。これは地震の振動によって、地中の水が地表に染み出してくる現象です。

器に泥水を入れて継続的に振動を与えていくと、表面が水分を多く含んだ状態になるという現象が見られます。それと同様のことが地表でも起きるのです。

これは東日本大震災や熊本地震の際にも起きており、道路が水浸しになったり、歩道のタイルの隙間から水を噴き上げたり、さらには地中に埋められた配水管が押し上げられて、地上に大きく飛び出てくるといった事例が報告されています。

小さな器の中では単に表面が水分を多く含んだ状態になるだけですが、これが地球上という大規模な場所で起きれば、これほど大きな被害を生んでしまうのです。

液状化による住宅への被害

液状化は道路上でだけ起きるわけではありません。地質によって液状化の起きやすさは変わってくるのですから、もちろん住宅が建っている土地でも地質次第では液状化が起こり得ます。

液状化が起きると地表に水が染み出てきますが、これはつまり地表が緩くなっているということです。もしその場所に住宅があれば、住宅は沈んでしまうでしょう。これが液状化の本当の恐ろしさです。

地震後に住宅が大きく傾いてしまうという例も多くあります。そうなれば住宅を建て替えなければならなくなってしまいます。

そういった問題が起きないように、液状化の対策はしっかりと行わなければなりません。

土地選びの際には事前に確認する

住宅を建てる際にしっかりとした耐震性能の住宅を建てることはもちろん大切です。しかしいくら耐震性能が高い住宅でも、液状化によって傾いてしまうことは防げません。液状化を防ぐには、土地選びの段階から、その土地は液状化しやすいのかを確認しておくことが大切になります。

その土地が液状化しやすいのかについては、地方公共団体が公開している液状化マップで確認できます。これは液状化の危険性の高さを色で分けており、一目で液状化のリスクの高さが判断できます。

もし購入したい土地が、液状化のリスクの高い場所なのであれば、別の土地を探すことも方法ですが、住宅を建てる前に地盤改良工事を検討することも1つの方法です。そうすることで液状化を防げます。

また液状化は地質が砂質土の場合に起こりやすくなります。そのため地中に砕石などの資材を入れることで、液状化を起きにくくし、被害を抑えることができます。

住宅の基礎をベタ基礎にすることも液状化対策において有効です。こうすることで地面にかかる圧力が分散され、液状化が起きた際にも地盤沈下を抑えられるのです。

このように液状化対策の方法はいくつもあります。しかし知識がなければ自己判断は難しいものです。そこで住宅を建てる際の施工業者と相談をし、予算やその土地に合った方法で液状化対策をすることをおすすめします。

せっかく建てるマイホームは、自分の手でしっかりと守りましょう。

北山建築編集部

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