2018.10.28

長期優良住宅とは?認定を受けるための9つの条件

そもそも長期優良住宅とは?

戦後の日本は高度経済成長期を経て、バブル、バブル崩壊と様々な時代を過ごしてきました。大量生産、大量消費、消費社会を過ごしてきたと思います。

このような社会は終わりを迎え、性能を良いものを長く使おうという傾向になりつつあります。2006年に住生活基本法が施行され、国民が豊かな住生活を送れるように様々な政策が実行されています。

この住生活基本法の基本的な考え方は、質の良い住宅に長く住もう、長く快適に使おう、使えるものは繰り返し使おうというものです。

その考えの基にできたのが、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」です。2009年に施行されました。この法律の名前の通りに、「長期」に「優良」な「住宅」を促進する法律です。具体的には、耐久性や耐震性など様々な条件を満たしている住宅を、都道府県知事など認定をします。この認定を受けると所得税からの控除、住宅ローンなどで様々な優遇が受けられることになります。

長期優良住宅に認定されるための条件は?

長期優良住宅に認定されるためには、9つの条件を満たす必要があります。1つ1つ解説していきます。

劣化対策

長く使うためには、まずは劣化を防ぐことが大切です。具体的には、

数世代にわたり住宅の構造躯体が使用できること。
通常の使用環境で、使用期間が少なくとも100年程度となる措置が必要です。
鉄筋コンクリート造なら水セメント比を下げる、木造住宅の場合は点検口を設置するなどで対策をしていることです。

耐震性

地震が多い国ですので、長く使うためには耐震性が非常に重要になります。具体的には、

極めて稀に発生する地震に対し、継続利用のための改修の容易化をはかるため、損傷レベルの低減をはかること
耐震等級2以上にすることや、免震建築物になっていることが必要です。

維持管理・更新の容易性

長年使うとやはり、維持管理交換等をしないといけない部分も家の中にあります。維持管理が簡単にできるような対策を取っている必要があり、具体的には、

構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備について、維持管理が容易にできるような措置が取られていなければなりません。具体的には、清掃・点検・更新・補修などが簡単にできるという事が必要になります。
また給水配管など耐用年数がそれほど長くないものを交換・点検等をしやすいような措置が取られていることが必要になります。
また、その際に構造躯体に害や影響がないような措置も取られている必要があります。

可変性

居住者の家族が減ったり増えたりする事があります。可変性を持たせる事が少しのリフォームで間取りなどが変更できるも必要になります。具体的には、

居住者のライフスタイル変化に合わせて、間取りの変更が可能な措置が講じられている必要があります。
それに合わせて、間取りの変更がしやすいように天井が高く設計され、配管や配線なども間取りの変更に簡単に合わせれるような設計が求められます。

この可変性は、一戸建ての住宅には適用されません。

バリアフリー性

長く住んでいると若い時代から老後まで過ごすことになります。そのためには、バリアフリー性、またバリアフリー化できる事が求められます。具体的には、
将来的にバリアフリー化するために、共用の廊下などに必要なスペースが確保されている必要があります。
共同の廊下や階段、またエレベーターなどがバリアフリー化に対応できるような広さがあることが求められます。

これバリアフリー性は、戸建て住宅には適用されず共同住宅にのみ適用されます。

省エネルギー性

省エネ生活を実現できる措置がされている必要があります。具体的には、

断熱性等の省エネルギーで住める性能が確保されていることが必要になります。
省エネルギー対策等級4に対応することが求められます。

居住環境

どの場所でも良いと言う訳ではなく、土地の環境も認定される要素になります。具体的には、

景観が良好で、その他の地域における居住環境が維持される、或いは向上する事に配慮された地域の必要があります。
また、その地区計画や景観計画がある区域に新築する場合に、その地域の景観や計画と調和している必要があります。

住戸面積

長く住むためには、ある程度の面積が必要になります。これは可変性とも通じるところがあるのですが、具体的には、

一戸建ての場合は、75平米以上の面積が必要になります。また、マンションなどの共同住宅の場合は、55平米以上の面積が必要になります。
また1つのフロアーは、階段を除いて40平米以上が必要になります。
地域によって、条件が少し違うのですが、55平米が全国の下限になっています。

維持保全計画

やはり、長年住み続けると劣化部分が出てきます。将来を見据えて、どのように保全管理するかを計画されていることが必要になります。具体的には、

建築の段階から、将来の点検や補修などをどのようにやっていくかを計画されていることが必要になります。
また、定期点検や補修などの計画が作られていることが必要で、少なくとも10年に1回は定期点検を実施する事が必要です。
さらに、台風や地震などの大きな被災を受けた時には、臨時点検を実施することも必要になります。

長期優良住宅などの相談も承っています

上記の9つの条件をクリアしていると長期優良住宅の認定を受ける事ができます。この認定を受けた家を買うと、住宅ローン減税や所得税の控除も受ける事ができます。
弊社ではそのような相談もたくさん受けていますので、長期優良住宅を建てたいと思われましたら、お気軽にご相談ください。

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北山建築編集部

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