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私ども北山建築は、江戸時代末期から家づくりの中心である「大工の棟梁」を7代にわたり継承し続けている会社です。 当時の「大工の棟梁」は現場での大工工事は基より、お客様との間取りプランの打合せに始まり、さまざまな建材設備の提案、各協力業者さんの手配、そして集金業務まで全てを1人でこなしていました。
また、お引渡し後でも、お客様から連絡があればすぐに駆けつけ、お家におじゃまして素早く対処する。「大工の棟梁」は、いわば「お家の主治医」のような存在であり、また、それだけの技量と統率力を併せ持った誇り高き存在だったのです。
私は家づくりに携る人間はまず住む人の幸せを最優先しなければらない、そして、家づくりは誠実であること、そのように考えています。しかし、そんな大切な家をつくる仕事が、いつしか「住宅産業」と呼ばれるようになり、ひとつの「商品を売る」そんな感覚で家を建てるようになりました。 そして次第に、最も大切にしなくてはならない「お客様のために」という気持ちが忘れ去られていってしまったのではないでしょうか。 今となっては、家づくりに携る人までもが「住宅産業はクレーム産業」と当然の様に口にする時代になっていったのです。もしこれが「現在の住宅業界の常識」であれば、それはあまりにも情けないことではないでしょうか。
そうなってしまった最大の原因とはいったい何なのか?それは、お客様に向かう姿勢にあるのではないでしょうか。確かに、規模が大きくなればなるほど、お客様が増え、分業制になり専門的になってしまいます。それが全て悪いとは申しませんが、伝言形式になり、お客様の思いがどんどん伝わりにくくなる場合が多々あるのです。
その上、転勤などで新しい担当者に変わってしまった時、お客様が語り続けた「想い」はどうなるのでしょう?その「想い」は、順番に処理されるだけの「義務」という名の業務になってしまい、たとえ書類は引き継げたとしても、お客様と一緒に積み上げてきた幸せづくりのための「想い」は引き継げないのではないでしょうか。
だからこそ、「ココに生まれ、ココで育ち、ココに住み続ける大工の棟梁」として、出会いからお引渡しまでをひとつひとつお客様と共に考え、共に悩み、共に笑い、共に想った「幸せ」を築いていく事が最も大事なんです。その精神を継承するこができれば、お客様とのお付き合いは父から子へ、子から孫へと生涯に渡り受け継がれていき、お客様と業者との枠を超えた信頼関係が築けるのではないでしょうか。
私の言っていることは理想なのかもしれません。でも、理想を現実のものとするために力を合わせてみんなで頑張っている、その瞬間瞬間こそが幸せ。結果は後からついてくればいいと、今、私はようやく思えるようになったんです。
私たちはそんな事を日々考えながら、お客様の想いを大切にし、いつも「お客様のために今、何ができるか」ということを大前提にいつも行動しています。そして北山建築の向かうべく最大の目的とは、営業をして契約を取ることでも、家をただ単に完成させることでもありません。
その答えは、めぐり会えた方々との貴重な出会いを「よっぽどのご縁」と考え、「家づくり」という共通の目的を持ちながら、そのご縁を活かし人として謙虚に接し、業者として誠実に施工した上で「一生涯のお付き合い」目指すことなのです。
私たちはそのために全てに対し全力を傾け、さまざまな工程を通過点と考え、その最終目的に向かって徹底的に進めていくのです。そして、お引渡の時にお客様からいただく笑顔、また「これからもよろしく」と自然に出てくるその言葉こそが「一生涯のお付き合い」の合図ではないでしょうか。私たちはその笑顔が見たいから、その笑顔のために精一杯の努力を惜しまず、最終最後まで力を注ぎこむのです。
今後とも、北山建築では「棟梁の想い」を継承しながら、お客様との「よっぽどのご縁」をきっかけにして「お客様の想いを大切にし、共に幸せを築く」ために尽くし、家を築くことはもとより、最も大事である信頼関係を築くために、ひとつひとつ、お一人お一人に対して丁寧に、そして心を込めて創り上げてまいります。
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