老後に困らない収納を叶えるための9つの必須ポイント
収納は単に物をしまう場所ではありません。身体が不自由になったとき、あるいは体力が低下したときに「いかに楽に物を取り出せるか」が生活の質を左右します。ここでは、動画で紹介されている失敗を防ぐための具体的な対策を解説します。
1. 収納の高さは「胸から腰」が黄金ゾーン
人間が最も楽に動かせる範囲は、胸から腰の高さです。足元や天井付近の収納は、老後には出し入れが非常に困難になります。
- よく使う日用品や衣服は、必ず腰高から胸高のエリアに配置する。
- 高い場所は使用頻度の低い季節物を入れるか、そもそも設けないという選択肢を持つ。
2. 奥行きは「45cm」がベスト
奥行きが深い収納は、奥に入れた物が取り出しにくく、死蔵品(忘れたまま放置される物)を生み出す原因となります。
- 布団や大きな道具以外は、奥行き45cm前後が最も視認性が高く、出し入れもスムーズです。
- 深い収納が必要な場合は、引き出し収納を導入して奥まで使い切る工夫をしましょう。
3. 通路幅は「車椅子」を想定して広めに
収納扉を開けた状態で人が通るスペースが狭いと、将来の動線に支障が出ます。
- 収納前の通路は、最低でも90cm〜100cm程度の幅を確保しましょう。
- 特に将来的に車椅子や歩行器を使う可能性を考え、廊下や各部屋の収納前は余裕を持った設計にしてください。
4. 「開き扉」よりも「引き戸」または「オープン」
開き扉は、扉を開けるために自分が下がらなければならず、身体が不自由な場合には邪魔になります。
- スペースを取らない引き戸や、扉をつけないオープン棚の方が、動作の負担を軽減できます。
- どうしても隠したい場所にはロールスクリーンやカーテンを活用するのも一つの手です。
5. コンセントは収納内部にも設置する
老後は充電式の掃除機や、電動式の健康器具など、コンセントを必要とする物が増えます。
- 収納内部にコンセントがあれば、掃除機の充電もすっきり隠しながら行えます。
- 後のリフォームでコンセントを増設するのは費用がかさむため、建築時に「あったら便利」な位置へ先回りして設置しましょう。
6. 棚板は可動式一択
ライフスタイルの変化に合わせて収納する物は変わります。
- 高さが変わる可動棚にしておけば、将来的に収納物が増減しても柔軟に対応可能です。
7. 引き出しはフルオープンにする
奥まで見渡せるフルオープンタイプのレールを選ぶだけで、腰を曲げて覗き込む動作が不要になります。
- 特に重い物を収納する場所には、滑りの良いスライドレールを導入しましょう。
8. キャスター付き収納で柔軟に
固定式の収納家具は移動が大変ですが、キャスター付きのワゴンを活用すれば模様替えや掃除も楽になります。
- 設計段階で「床がフラットであること」を重視し、キャスターがスムーズに動く環境を作っておくのがポイントです。
9. 視線の高さを意識する
収納の配置において、棚の中身を立ったまま、あるいは座ったまま見渡せる高さに調整することは重要です。
- 視線を上げる必要がない配置にすることで、首への負担も軽減されます。
老後を見据えた収納計画のFAQ
Q: 収納を減らすと物が溢れませんか?
A: 必要な場所に必要な分だけの「適量収納」を意識してください。収納スペースを広く取りすぎると、逆に物が増える原因になります。老後に向けて「断捨離」をしやすいシンプルな間取りを目指しましょう。
Q: 将来的なバリアフリー化にいくらくらいかかりますか?
A: 後からのリフォームは壁の撤去や補強で数百万円かかることもあります。新築時に「最初から広く取る」「下地を入れておく」だけなら費用は最小限で済みます。
次にとるべき行動
- 現在持っている物を整理する: 何がどれくらいあるのかを把握し、必要な収納量を計算してください。
- 設計士に「将来の可変性」を相談する: 「車椅子になったらどう動くか?」という視点で図面をチェックしてもらいましょう。
- モデルハウスで「通路幅」を体感する: 実際に広い通路を歩いてみて、快適さを身体で覚えておくことが大切です。
三重県での家づくりにおいて、今の快適さだけでなく、10年、20年先まで愛せる住まいを計画してください。

7代目社長の後悔しない家づくりch
数多くの家づくりをしてきた北山建築7代目棟梁が、お客様に寄り添う一生ものの家づくりをコンセプトに、「建てた後も後悔のない家づくり」ができる情報をお伝えしていきます!
北山裕史のプロフィール
1967年3月2日、北山家の長男として生まれ、小学、中学、高校時代は勉学以上に野球に打ち込み、挨拶、礼儀、人間関係の大事さを学ぶ。地元松阪工業を卒業後、父の勧めで石田建築へ大工修行に入り、28歳で自身初の棟梁として棟上げを行い北山建築7代目棟梁となる。
その後34歳で家業から企業へと方向転換し2001年5月21日「有限会社北山建築」を設立。現在も一貫した「お客様との一生涯のお付き合い」を合言葉に顔の見える家づくりを展開中。


