2020.03.21

住宅ローンを親子で借りることは出来る? 二世帯住宅の資金について

二世帯住宅の資金調達

最近は核家族化が進んでいると言われていますが、逆に子育て、老後、介護の不安から二世帯住宅を考える方が増えています。

二世帯住宅は、当然ながら一般の住宅より多くのスペースが必要になります。土地の購入費や家の建築費もそれに応じて高くなります。子世帯の資金力だけでは施工が難しいというご相談も多々承る事が多く、親世帯も援助が厳しいとなると、現実的な手段としては住宅ローンを多く借入するしかありません。

しかし住宅ローンには、借入可能額を決める基準のひとつとして「返済負担率」があります。年収からどれだけ返済に回せるかという割合で、金融機関によって違いますが大体30~35%で設定されています。返済負担率が基準値を超えてしまうような返済計画は、借入審査を通りません。

要するに年収によって、借入できる限度額が決まります。

現在の年収では希望の額が借入れられないからと諦めるのは、まだ早いです。基本の年収の額を補う方法がいくつかあり、今回は「親子リレー返済」をご紹介します。

親子リレー返済って何?

年収というのは、一般的に20代から徐々に上がり、45歳から55歳をピークに徐々に下がって行きます。

簡単に説明すると、ローンの最初の頃は、働き盛りの親世代の収入が高いので、親世代が負担し、ピークを過ぎると、徐々に年収が上がって来る子世代が返済を開始するのが親子リレー返済です。

親子リレー返済では親と子が連帯債務者となり親と子の年収を合算して借入金額を計算するため、より大きな金額のローンが組めるのです。

親子リレー返済のメリット

一般的な住宅ローンでは、申し込み時の年齢が70歳未満でなければなりません。しかし、親子リレーローンの場合は、親世代が70歳を超えていても申し込む事が可能です。

また完済時の年齢制限もほとんどの金融機関が80歳未満である事が求められるのですが、こちらの制限もなくなります。つまり、60歳の方は、20年のローンしか組めなかったのが、親子リレー返済にすると25年のローンを組むことが可能になります。

当然ですが、親子リレー返済にも制限があります。一般的な住宅ローンの最大返済年数は35年ですが、親子リレー返済の場合も同様です。親子2代50年ローンなどは認められないという事です。

所得税の住宅ローン控除もそれぞれの負担部分に対して、控除されます。

親子ペアローンという方法もある

親子リレー返済とは少し違う「親子ペアローン」という方法があります。リレーと何が違うかというと、ローン返済のスタート時から子世代も負担するという方法です。

親子世帯が一緒の建物に住んでいるのですが、親子それぞれが別のローンを払っていると考えれば分かりやすいと思います。

この方式の場合は、親の借入が独立しているため、先ほど書いたように、「70歳を超えているとダメ」「ローン完了が80歳未満」とこの制限を受けることになります。

他の収入合算できる方法

親子ペアローンとおなじような返済方法として、「連帯債務」や「連帯保証」という方法もあります。

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北山建築編集部

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