なぜ家づくりで「老後の後悔」が生まれるのか
多くの方が家を建てる際、どうしても「子育てのしやすさ」や「現在のライフスタイル」を優先してしまいます。しかし、住宅は数十年にわたって住み続ける場所です。若い頃の体力や柔軟な身体を前提に間取りを決めてしまうと、将来的にバリアフリーが必要になった際に大規模なリフォームが必要になり、大きな経済的負担がかかるケースが非常に多いのです。
老後になって気づく「後悔した設備・間取り」10選
1. 収納の高さが使いにくい
若い時は高い場所にある棚も難なく使えますが、老後になると踏み台を使うことが怖くなります。視線の高さに収納をまとめる「腰高収納」や、出し入れしやすい引き出し収納にしておくべきだったという声が非常に多いです。
2. コンセントの位置が低すぎる
壁の低い位置にあるコンセントは、将来的に腰を曲げて差し込むのが辛くなります。ベッドサイドや掃除機を使う場所など、よく使う場所だけでもコンセント位置を少し高めに設定しておくだけで、日々の動作がぐっと楽になります。
3. トイレの広さと手すりの欠如
将来的に介助が必要になった場合、トイレが狭いと車椅子での移動が困難になります。あらかじめ広めの空間を確保し、壁には手すりを取り付けられるよう下地補強をしておくことが賢明です。
4. 段差のわずかな認識不足
玄関やリビングの数センチの段差は、足腰が弱くなるとつまずきの原因になります。設計段階で「完全フラット」を目指すことは、バリアフリーの基本です。
5. 窓の掃除が困難
高い位置にある窓や、外に突き出して開く窓は、メンテナンスが非常に大変です。歳をとってからの高所作業はリスクが高いため、手が届く範囲で掃除ができる仕様を選ぶことが重要です。
6. 照明のスイッチが遠い
就寝時、暗い中を歩いてスイッチを消しに行くのは転倒のリスクがあります。人感センサーや、複数の場所からON/OFFできる「3路スイッチ」を積極的に導入しましょう。
7. お風呂の滑りやすい床
老後は転倒事故が最も多い場所がお風呂です。滑りにくい素材の床材を選ぶことはもちろん、浴室暖房乾燥機でヒートショックを防ぐことも、長く住み続けるための必須条件です。
8. 庭の草むしりが重労働
広い庭は魅力的ですが、歳をとると草むしりや剪定が大きな負担になります。コンクリートを打つ、防草シートを敷く、あるいは必要最低限の植栽にするなど、メンテナンスの手間を考慮した外構設計を心がけましょう。
9. 階段の勾配がきつい
二階建て住宅の場合、将来的に寝室をどこに置くかは重要です。階段の勾配を緩やかにする、あるいは将来的にホームエレベーターや階段昇降機を設置できるスペースを確保しておくのも一つの方法です。
10. 引き戸にしておけばよかった
開き戸は開閉時に身体を大きく動かす必要があり、車椅子では操作が困難です。可能な限り引き戸(スライドドア)を採用することで、将来的な介助や移動が劇的に楽になります。
失敗しないための対策:今からできること
ライフプランを書き出してみる
「10年後、20年後に家族構成や身体の状態はどうなっているか?」を想像してみましょう。松阪・津・伊勢の地元工務店に相談する際は、「将来的なバリアフリー化のしやすさ」についても尋ねてみるのがおすすめです。
構造上の「下地」を大切に
手すりや棚は、壁の裏側に「下地」という補強材がないと取り付けられません。後からリフォームすると費用がかさむため、建築時に「将来手すりをつける可能性がある場所」には、あらかじめ下地を入れておくよう依頼しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q. 全てをバリアフリーにするとコストが上がりますか?
一部の設備は多少のコストアップになりますが、将来リフォームでバリアフリー工事を行う費用を考えると、新築時にまとめて対応するほうがトータルコストを抑えられることが多いです。
Q. 若い時に「老後の備え」を優先すると使い勝手が悪くなりませんか?
いいえ、むしろ逆です。使いやすい高さのコンセントや、開け閉めが楽な引き戸、滑りにくい床などは、今の生活にとっても快適です。ユニバーサルデザインは、誰にとっても暮らしやすい設計です。
次にとるべき行動
- 現在の図面を見直す:今検討しているプランの中に、上記で挙げた「後悔しやすいポイント」が含まれていないか確認しましょう。
- モデルハウスで「操作」を試す:モデルハウスに行った際は、ただ眺めるだけでなく「実際に自分が高齢者になったと仮定して、腰を曲げずに掃除できるか?」「引き戸は片手で開けられるか?」を確認してみてください。
- プロへ相談する:信頼できる建築士や工務店に「将来的にバリアフリーを考慮した提案をしてほしい」と具体的に伝えてみましょう。
関連トピック(元動画)

7代目社長の後悔しない家づくりch
数多くの家づくりをしてきた北山建築7代目棟梁が、お客様に寄り添う一生ものの家づくりをコンセプトに、「建てた後も後悔のない家づくり」ができる情報をお伝えしていきます!
北山裕史のプロフィール
1967年3月2日、北山家の長男として生まれ、小学、中学、高校時代は勉学以上に野球に打ち込み、挨拶、礼儀、人間関係の大事さを学ぶ。地元松阪工業を卒業後、父の勧めで石田建築へ大工修行に入り、28歳で自身初の棟梁として棟上げを行い北山建築7代目棟梁となる。
その後34歳で家業から企業へと方向転換し2001年5月21日「有限会社北山建築」を設立。現在も一貫した「お客様との一生涯のお付き合い」を合言葉に顔の見える家づくりを展開中。


